真言宗泉涌寺派大本山 法楽寺

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‡ Saṅgha guṇā  [帰依僧]

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Bojjhaṅga sutta |  Pubbaṇha sutta
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1.Saṅgha guṇā

僧伽の九徳

パーリ語原文
Suppatipanno Bhagavato Sāvaka-saṅgho
Uju'ppaṭipanno Bhagavato Sāvaka-saṅgho
Ñāya'ppaṭipanno Bhagavato Sāvaka-saṅgho
Sāmici'ppaṭipanno Bhagavato Sāvaka-saṅgho
Yadidaṃ cattāri purisa-yugāni aṭṭha purisa-puggalā,
Esa Bhagavato Sāvaka-saṅgho
Āhuneyyo pāhuneyyo, dakkhiṇeyyo añjalikaraṇīyo,
Anuttaraṃ puññakkhettaṃ lokassa.

カナ読み
スッパティパンノー バガヴァトー サーヴァカサンゴー
ウジュッパティパンノー バガヴァトー サーヴァカサンゴー
ニャーヤッパティパンノー バガヴァトー サーヴァカサンゴー
サーミチッパティパンノー バガヴァトー サーヴァカサンゴー
ヤディダム チャッターリ プリサユガーニ アッタ プリサプッガラー,
エーサ バガヴァトー サーヴァカサンゴー
アーフネッヨー パーフネッッヨー, ダッキネッヨー アンジャリカラニーヨー,
アヌッタラム プンニャッケッタム ローカッサ.

日本語訳
世尊の弟子の僧伽(サンガ)は、善く道に従うものであり、
世尊の弟子の僧伽は、真っ直ぐに道に従うものであり、
世尊の弟子の僧伽は、正しく道に従うものであり、
世尊の弟子の僧伽は、適切に道に従うものである。
それは四双八輩であり、それが世尊の弟子の僧伽であり、
もてなさすに値するものであり、(食事などを)供えるに値するものであり、
供養するに値するものであり、合掌するに値するものであり、
この世界において、この上ない福田[ふくでん]である。

日本語訳:沙門 覺應

帰依僧

パーリ語原文
Ye ca saṅghā atītā ca, ye ca saṅghā anāgatā,
Paccuppannā ca ye saṅghā, aham vandāmi sabbadā.
N'atthi me saraṇaṃ aññaṃ, saṅgho me saraṇaṃ varaṃ.
Etena saccavajjena, hotu me jayamaṅgalaṃ.
Uttamaṅgena vande'haṃ, saṅghañca duvidh'ottamaṃ,
Saṅghe yo khalito doso, saṅgho khamatu taṃ mama.

カナ読み
イェー チャ サンガー アティター チャ,イェ- チャ サンガー アナーガター,
パッチュッパンナー チャ イェー サンガー,アハン ヴァンダーミ サッバダー.
ナッティ メー サラナン アンニャム,サンゴー メー サラナン ヴァラム.
エーテーナ サッチャワッジェーナ,ホートゥ メー ジャヤマンガラン.
ウッタマンゲーナ ヴァンデーハン,サンガンチャ ドゥヴィドッタマム.
サンゲー ヨー カリトー ドーソー,サンゴー カマトゥ タム ママ.

日本語訳
かの過去世の僧伽(サンガ)、かの未来世の僧伽、
そして、かの現在世の僧伽すべてを、私は敬礼いたします。
私には、他に帰依処などなく、僧伽こそが、私の尊い帰依処。
この真実の告白によって、私に勝利をもたらす吉祥あれ。
二種の卓抜した僧伽に、最上の礼拝をいたします。
僧伽について、私になにか過失や罪があったならば、僧伽よ、どうか許したまえ。

日本語訳:沙門 覺應

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2.解題

僧伽 -仏法を伝えてきた、そして伝えていく箱船-

Saṅgha guṇā[サンガ グナー]とは、「僧伽の徳」の意で、仏教の正式な僧侶つまり比丘・比丘尼の集いたる、Saṅgha[サンガ]の優れた点を九つ挙げ連ねた文言です。Saṅghaとは、原意は単に「集まり」というほどのものですが、仏教においては先に触れたように、「正式な出家者の集い」を意味する言葉です。

(サンガについての詳細は”僧伽について”の”僧伽(サンガ)とは何か”、ならびに”仏教徒とは何か”の”七衆 -七つの仏教徒のあり方-”を参照のこと。)

この文言の中に、「四双八輩[しそうはっぱい]」と古来漢訳されてきた、あまり一般的でない言葉があり、これをもって、僧伽がいかなるものか説明しています。四双八輩とは、上座部など、大乗からすれば小乗と呼称されてきた、そして現代では部派仏教などと言われる仏教における、聖者の階位、人が達し得る悟りへの階梯、その境地の高低を示すものです。

参考までに、以下にそれぞれパーリ語・サンスクリットならびに漢訳語と音写語を示しておきます。

四双八輩(四向四果)
No. Pāli 漢訳語
(音写語)
Sanskrit
1 Sotāpanna 預流[よる]・入流[にゅうる]
(須陀洹[しゅだおん])
Srotāpanna
2 Sakadāgāmi 一来[いちらい]
(斯陀含[しだごん])
Sakrdāgāmin
3 Anāgāmi 不還[ふげん]
(阿那含[あなごん])
Anāgāmi
4 Arahatta 応供[おうぐ]・不生[ふしょう]・殺賊[せつぞく]
(阿羅漢[あらかん])
Arahan

上に挙げた四つの境地それぞれに、「向」(その境地に達しつつある状態)と「果」(その境地にすでに達した状態)の二つがあります。たとえば、その最初の境地である預流には、預流に達しつつある「預流向」と、預流にすでに達した「預流果」の二つがあります。その他三つの境地もこれと同様で、すべてひっくるめると都合八つの境地があることになります。このようなことから、漢語仏教圏においてはこれを、四双八輩あるいは四向四果と言い習わしています。

四種の聖者

もっとも、これは上座部(テーラヴァーダ)の教学についてのことですが、「向」という境地を得た者は、その三、四刹那後に自動的に「果」を得るとされています。いわば「向」は、終着駅目前の超特急列車の通過駅、ただの瞬間的に過ぎ去る通過点に過ぎないもので、誰も「向」の境地に留まることなど出来ません。故に「預流向」の人など、現実には存在しないに等しいと言えます。

いずれにせよ、部派・小乗の教えに従って悟りを求める者なら誰でも、人は、上に挙げた表で言えば、1から順に4へと次第してその境地を高めていかねばなりません。そして、人が達し得る究極の境地とされている、最後の阿羅漢果を得ることをもって、人はもはや転生することが無くなり、苦海からの解脱がなされたとします。

この境地に達するべく、僧伽の成員つまり比丘ならびに比丘尼たちは日々精進を重ねていくもので、現に達している者があり、それ故に尊敬し、信仰し、供養するに値するのである、というのがSaṅgha guṇāの趣旨です。

(上座部における四向四果の階梯についてさらに詳しく知りたい者は、“仏教の瞑想”の“五停心観”を参照のこと。)

非人沙門覺應 敬識
(horakuji@gmail.com)

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