真言宗泉涌寺派大本山 法楽寺

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‡ 『仏垂般涅槃略説教誡経(仏遺教経)』

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1.原文

 六誡憍慢

汝等比丘。當自摩頭。以捨飾好。著壞色衣。執持應器。以乞自活。自見如是。若起憍慢。當疾滅之。増長憍慢。尚非世俗白衣所宜。何況出家入道之人。爲解脫故。自降其身。而行乞耶。

 七誡諂曲

汝等比丘。諂曲之心。與道相違。是故宜應質直其心。當知諂曲。但爲欺誑。入道之人。則無是處。是故汝等。宜應端心以質直爲本。

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2.読み下し

  六誡憍慢

汝等比丘、まさに自ら頭を摩づべし。以て飾好を捨て、壊色の衣1を著し、応器2を執持して、乞を以て自活す。自ら見るに是の如し。若し憍慢3起こらば、まさに疾く之を滅すべし。

憍慢を増長するは、尚お世俗白衣の宜き所に非ず。何に況や出家入道の人、解脱の為の故に自ら其の身を降して而も乞を行ずるをや。

  七誡諂曲

汝等比丘、諂曲4の心は道と相違す。是の故にまさに宜しく其の心を質直にすべし。

まさに知るべし、諂曲は但だ欺誑5を為すことを。入道の人は則ち是の処無し。是の故に汝等、まさに宜しく端心にして質直を以て本と為すべし。

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3.現代語訳

  六.憍慢の誡め

「比丘達よ、自らの(剃り上げた)頭をなでてみよ。すでに身を飾ることを捨て、壊色の袈裟をまとい、鉄鉢を携えて、托鉢によって生活しているのである。自身は出家修行者なのだ。もし驕り高ぶりの心が起こったならば、速やかにそれを取り除かなければならない」

「驕り高ぶりの心を強くさせることは、世俗の在家者ですら良しとされるものではない。まして出家入道の人で、解脱を求めて自らその身を降し、托鉢する者ならばなおさらである」

 七.諂曲の誡め

「比丘達よ、他者から良く思われようと諂いおもねる心は、仏道と相違するものである。このことから、まさによく自らの心を質直にしなければならない」

「まさに知るべきである、他者に諂いおもねることは、人を欺くことに他ならないことを。入道の人に、それは相応しい行いではない。このことから、修行者たちよ、まさによくよく心を正して、正直をもって自らの本分とせよ」

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4.語注

  • 壊色[えじき]の衣…白・赤・黄・青・黒の純色ではない濁った中間色。仏教の出家者が着用できるのは袈裟に限られるが、その色も壊色に染められたものでなければならない。
     律蔵によって、色の規定に若干の異なりが見られるが、それらすべての色を挙げれば、青黒色・赤褐色・黄土色(香色)・鼠色(濃灰色)である。現在、日本では漆黒の衣に香色の袈裟が一般的に用いられ、南方のうちタイやスリランカでは色鮮やかなオレンジ色の袈裟が一般的になっているが、律の規定からするといずれもおかしく非法である。
     支那・朝鮮では灰色の衣に香色の袈裟、ラオスでは香色の袈裟衣、ビルマやチベットでは赤褐色の袈裟衣が一般的で、色に関して律に適った威儀を保っている。→本文に戻る
  • 応器[おうき]…鉄鉢のこと。仏教の出家者が所有することが許されている、いや、必ず所有しておかなければならない物が六つあるがその内の一つ。
     仏教の出家修行者が用いる鉢は鉄製でなくてはならず、石製または木製のものは所有・使用してはならない。その故、いまの日本の禅門の徒が用いている木製の鉢はまったく非法である。→本文に戻る
  • 憍慢[きょうまん]…おごり高ぶる心の働き。自分を何か「特別なもの」と考えること。僧侶に対して、その非法を「真っ向から批判する在家信者」など、仏教が定着して確たる経済基盤をもった今やまれである。
     僧侶らには戒律を守る以外に浄化作用がないが、ここに驕慢のネズミが潜みこむ。しばしば「釈尊以来の戒律を厳しく守っている」などと伝えられる南方の僧侶、学徳・行徳 名高い「高僧」と言われる者にも、驕慢の権化とも言うべき傲慢な者がしばしば見られる。日本のそれに比しても眼おとりしない。この点、人はどこでも同じである(関連ページ→“「驕慢と云物は」『阿留辺畿夜宇和』”を参照のこと)。→本文に戻る
  • 諂曲[てんごく]…自分を偽って、他人にへつらいおもねること。→本文に戻る
  • 欺誑[ごおう]…だまし、あざむくこと。→本文に戻る

現代語訳・脚注: 非人沙門覺應
horakuji@gmail.com

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